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見えない刺激から肌を守る──冬の乾燥と“水質”の深い関係

  • 執筆者の写真: 西園寺ケン
    西園寺ケン
  • 11月9日
  • 読了時間: 4分

目次

  1. 冬の乾燥、実は「水」にも理由があった?

  2. 見えない刺激——水道水の中の“塩素”と“硬度”の正体

  3. 家族の肌を守るために、今日からできること

  4. やさしい水がつくる、心地よい冬の暮らし


冬の乾燥、実は「水」にも理由があった?

外に出ると冷たい風。部屋の中では暖房の温もりにほっとする——けれど、その暖かさの裏で、肌の乾燥が気になる季節がやってきます。ハンドクリームを塗っても、夜にはまた手がカサカサ。お風呂上がりに子どものほっぺが赤くなっているのを見ると、「あれ?保湿しているのにな…」と感じることもありますよね。

乾燥の原因といえば「空気の乾き」や「暖房の使いすぎ」が定番ですが、実は、毎日当たり前のように使っている“水”にも関係があることをご存じでしょうか。お風呂や洗顔、台所での食器洗い——水に触れる回数は、冬でも思っている以上に多いものです。

この「水」が、じつは私たちの肌にとって“見えない刺激”になっていることがあります。普段気に留めない“水の質”が、乾燥や肌荒れを助長しているかもしれません。

コーヒーで温まる女性

見えない刺激——水道水の中の“塩素”と“硬度”の正体

日本の水道水は世界でもトップクラスの安全性を誇ります。それは、細菌やウイルスを殺菌するために「塩素」がしっかり入っているからです。けれど、この塩素こそが、冬の敏感な肌には少し強すぎる刺激になることもあります。

たとえば、お風呂上がりに肌がつっぱる感じ。その正体は、塩素が肌の表面のうるおい成分(皮脂膜)をわずかに奪ってしまうこと。結果として、肌のバリア機能が低下し、水分が逃げやすくなるのです。

さらに地域によっては「硬度」——つまり水に含まれるカルシウムやマグネシウムの量——が高い場合があります。硬水ほど肌や髪を乾かしやすく、石けんカスが残りやすい傾向もあります。この「残留ミネラル」が毛穴やキューティクルを覆い、肌のゴワつきや髪のパサつきにつながることも。

もちろん、水道局が供給する水は「飲む」には十分安全です。けれど、“肌に触れる”という観点で見ると、少し視点を変える必要があるかもしれません。毎日のシャワーや洗顔で、少しずつ刺激が積み重なっていく——それが冬の肌トラブルを悪化させる小さな原因になっているのです。

お風呂に浸かる親子

家族の肌を守るために、今日からできること

では、私たちができる「見えない刺激」への対策とはどんなものでしょうか。難しいことはありません。実は、ちょっとした工夫の積み重ねで、家族の肌はしっかり守ることができます。

まずは**「水に触れる時間を短くする」**こと。長時間の入浴や、熱すぎるお湯は肌の油分を奪います。40℃を超えないぬるめのお湯で、10〜15分程度を目安に。湯船から上がったら、タオルでこすらず“押さえるように”水気を拭き取り、すぐに保湿を。

次に、**「お湯の質をやさしくする」**工夫も効果的です。たとえば、塩素をやわらげる入浴剤を使ったり、シャワーヘッドや浄水器を見直してみるのも一つの方法です。お風呂やキッチンの水を“刺激の少ない水”に変えるだけで、肌や髪の感触が変わったと感じる方も少なくありません。

そして何より大切なのは、「気づくこと」。見えないものほど、意識しないと変えられません。肌の乾燥を感じたとき、「化粧品を変えよう」だけでなく、「水は大丈夫かな?」と一度立ち止まってみる。その小さな気づきが、家族の笑顔を守る第一歩になります。

シャワーを浴びる女性の足元

やさしい水がつくる、心地よい冬の暮らし

冬の肌トラブルを完全に防ぐことは難しいかもしれません。でも、「水の質」を少し見直すだけで、乾燥に悩まない冬を過ごすことはできます。

日々の暮らしの中で、“水”は当たり前に存在しています。それだけに、意識を向けることは少ないもの。けれど、その「当たり前」を少し丁寧に扱うだけで、毎日の心地よさはぐっと変わります。

家族の肌にやさしい水。それは、目に見えないけれど、確かに感じられる「安心」です。寒い日も、お風呂上がりの湯気の中で、ほっと笑顔がこぼれる——そんな冬を過ごしてほしい。それが、私たちが届けたい“やさしい暮らし”のかたちです。

お風呂上がりの親子

結び

私たちは「暮らしのあたりまえを、少しだけやさしくしたい」と考えています。毎日使う“水”がもっと安心であたたかいものであれば、きっと家族の笑顔は増えていく。そんな想いから、私たちは水と向き合い続けています。

塩素の刺激や乾燥を減らし、肌や髪にやさしい環境をつくること。それは単なる機能ではなく、「人を想うものづくり」の一部です。

この冬も、あなたの暮らしが少しでも心地よくありますように。

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