【2026年11月】足利市の浄水場でPFASが基準超え。「わが家の水道水」は何を確認すればいい?
自治体の水質検査結果を確認する家族のイメージ
結論:まず「自分の家の水がどの浄水場から来ているか」を確認する
先に結論です。
栃木県足利市は2026年10月20日、西新井浄水場の水からPFOSとPFOAが合計で1リットルあたり52ナノグラム検出され、国の水質基準(50ナノグラム)を超えたと発表しました。※1
ただし、この浄水場は8月7日から配水を停止しています。現時点で健康被害は報告されていません。※1
ニュースを見て不安になったら、最初にやることはひとつ。「わが家の水は、どの浄水場から来ているか」を確かめ、その浄水場の検査結果を見ることです。
こんにちは、伊集院ノリです。この記事では、自治体の水質検査結果の読み方を、できるだけかみくだいてお伝えします。
足利市で何があった?(2026年10月21日報道)
東京新聞の報道によると、ポイントは次のとおりです。※1
・発表:足利市が2026年10月20日に公表
・場所:西新井浄水場(足利市西新井町)
・検査日:9月1日
・結果:浄水処理前の原水と、処理後の水道水の両方から、PFOSとPFOAが合計52ng/L
・基準値:50ng/L
・市内9か所の浄水場で、基準超過が確認されたのは初めて
・同浄水場は8月7日から配水を停止
「配水停止中の浄水場で、検査したら基準を少し上回っていた」という状況です。今この浄水場の水が家庭に届いているわけではない、という点は落ち着いて押さえておきたいところです。
そもそも「PFASの基準値50ng/L」とは?
PFAS(有機フッ素化合物)は1万種類以上ある物質の総称です。そのうち代表的なPFOSとPFOAについて、国は2026年4月1日から水道の「水質基準」を設けました。※2
「令和8年4月から、水道事業者等に対して、PFOS及びPFOAに関する水質検査の実施及び基準を遵守する義務が新たに課されます。」 ※2
基準値は、PFOSとPFOAの合計で1リットルあたり50ナノグラム(50ng/L)です。※2
検査の回数は、おおむね3か月に1回以上が基本とされています。※2
以前は「暫定目標値」という位置づけでしたが、今は守る義務と検査する義務がある「基準」になりました。だからこそ、今回のように超過があれば自治体が公表する仕組みになっています。
ほかの地域はどう? 熊本県では全事業者が基準内
比較のために、別の地域の発表も見てみます。
熊本県内のすべての水道事業者が水道水のPFASを調べた結果、国の基準値(50ng/L)を超えるものは検出されなかった、と2026年10月30日に報じられています。※3
全国一律に危ないわけでも、全国一律に安心なわけでもありません。水は浄水場ごと、水源ごとに違う。だからこそ「わが家の浄水場」を見ることが大切です。
自治体の水質検査結果はどう読む? 4つのチェックポイント
水質検査結果の表で見る4か所(浄水場名・採水日・PFOS及びPFOA・基準値)
水道局や市役所のサイトには「水質検査結果」が載っています。表がずらっと並んでいて読みにくいのですが、見る場所は4つだけです。
① 浄水場(給水区域)の名前
市内に浄水場がいくつもある場合、結果は浄水場ごとに分かれています。足利市も市内に9か所あります。※1
自分の住所がどの給水区域かは、水道局のサイトの「給水区域図」や、水道局への問い合わせで確認できます。
② 採水日(いつの水か)
検査結果は「その日に採った水」の値です。足利市の例でも、発表は10月20日ですが、検査は9月1日でした。※1
日付を見て、最新の結果かどうかを確認しましょう。
③「PFOS及びPFOA」の欄と単位
表では「PFOS及びPFOA」「有機フッ素化合物」などの名前で載っています。
単位は「ng/L(ナノグラム毎リットル)」か「mg/L」です。50ng/Lは0.00005mg/Lと同じ値です。※2 単位が違うと桁が大きく違って見えるので、ここは要注意です。
④ 原水か、浄水(給水栓)か
「原水」は浄水処理をする前の川や地下水の水、「浄水」「給水栓」は処理後、家庭に届く側の水です。
私たちが飲むのは浄水側です。ただ、原水の値が高いと浄水側にも影響しやすいので、両方並んでいる場合は両方見ておくと安心です。
検査結果が気になるとき、家でできることは?
自治体の基準内でも「もう少し自分で備えたい」と考える方はいます。家でできることを、手軽な順に並べます。
・水道局のサイトで、最新の検査結果をブックマークしておく
・気になる点は水道局に問い合わせる(給水区域や次回の検査予定も聞けます)
・飲み水だけなら、PFAS除去の試験データがある浄水器やポット型を選ぶ
・お風呂や洗面まで含めて家じゅうの水を整えたいなら、水道の元に付ける「オール浄水器」を検討する
浄水器を選ぶときは、「PFAS対応」とだけ書かれた広告ではなく、どの物質を、どんな試験条件で、どれだけ除去したかが示されているかを確認してください。
オール浄水器のイメージ。水道の元で浄水し、キッチン・洗面所・お風呂へ届ける
よくある質問
Q. 足利市の水道水は今、飲んでも大丈夫ですか?
A. 基準を超えた西新井浄水場は8月7日から配水を停止しており、現時点で健康被害は報告されていません(2026年10月21日報道)。※1 最新の状況は足利市の発表をご確認ください。
Q. PFASの水道水の基準値はいくつですか?
A. PFOSとPFOAの合計で1リットルあたり50ナノグラム(50ng/L)です。2026年4月1日から水質基準になりました。※2
Q. わが家の水道水のPFASはどこで調べられますか?
A. お住まいの水道局や市役所のサイトの「水質検査結果」に、浄水場ごとに載っています。給水区域がわからない場合は水道局に問い合わせてください。
Q. PFASは浄水器で除去できますか?
A. 製品によって性能は大きく違います。どの物質を、どの試験条件で、どれだけ除去したかのデータが示されている製品を選んでください。
アールスペースの場合
オール浄水器は、月額8,600円(税抜)・最低利用期間なし・3年に1回のカートリッジ交換込みのサブスクです。
初期費用は2026年12月末までのお申し込みで9.9万円(税抜)(通常36.3万円(税抜))。全国42都府県で提携施工店が施工します。
わが家の配管で設置できるかは、無料下見で確認できます。
料金と無料下見のお申し込み:https://base.rspace.info
水道料金の値上げと家計の関係は「見えない値上げの理由——あなたの家計と水道の未来」でも書いています。 https://www.rspace.info/post/見えない値上げの理由-あなたの家計と水道の未来
執筆者・確認日
執筆:伊集院ノリ(アールスペース 水と暮らし担当)
情報の確認日:2026年11月2日
参考文献・出典
※1 東京新聞「足利の浄水場、初の基準値超えPFAS検出 8月から配水停止」(2026年10月21日) https://www.tokyo-np.co.jp/article/522936 (2026年11月2日閲覧)
※2 環境省 報道発表「『水質基準に関する省令の一部を改正する省令』及び『水道法施行規則の一部を改正する省令』の公布等について」 https://www.env.go.jp/press/press_00075.html (2026年11月2日閲覧)
※3 PFASウォッチ「熊本県内の全水道事業者、PFAS国の基準値超えなし」(2026年10月31日、一次情報:TBS NEWS DIG 2026年10月30日) https://pfas-watch.com/news/co-261031-073057/ (2026年11月2日閲覧)
※4 オール浄水器(株式会社アールスペース) https://base.rspace.info



